魂をみせる それは
目玉をあわせたり 受取状にサインを書くということ
魂をみせる それは
鼻をすすったり 星座の形を真似して眠るということ
紙に書いた魂は紙をすり抜けて
地面の下へ下へと潜るでしょう
底のない沼を両手ついて覗きこめば
月を見上げるように欠けていく私を
魂が見ているのです
魂をみせる それは
トイレを掃除したり 夢を思い出すということ
魂をみせる それは
空を隠したり 微かな電流で打ち震えること
(2015年12月14日のメモから)
Goo辞書より転載
1 生きものの体の中に宿って、心の働きをつかさどると考えられるもの。古来、肉体を離れても存在し、不滅のものと信じられてきた。霊魂。たま。「—が抜けたようになる」「仏作って—入れず」
2 心の活力。精神。気力。「仕事に—を打ち込む」
3 それなしではそのものがありえないくらい大事なもの。「刀は武士の—、鏡は女の—」
4 (多く「…だましい」の形で)そのもののもつ固有の精神。また、気構え。「大和 (やまと) —」「負けじ—」
5 思慮。分別。
「いみじう—おはすとぞ世人に思はれ給へりし」〈大鏡・道隆〉
6 素質。天分。才気。
「筆とる道と、碁うつこととぞ、あやしう—のほど見ゆるを」〈源・絵合〉
7 《武士の魂とされるところから》刀。
「わが夫 (つま) のこの—、婿引出 (ひきで) に」〈浄・彦山権現〉
魂を見せる、とは大層な事を書いているが、当の本人は軽々しく使っていた。
辞書で調べても、かなり曖昧なことしか書いていない。美しいとか穢らわしいとかの形容詞なのかもしれないな、なんて勘繰ったりもする。
例えば、可愛らしい音ではなくて、たましい音。
「けた」をつけるとけたたましい音。
僕の中ではだけど、魂は宇宙まで届く光。
心は大気圏を抜けられず、重力に干渉される。
細胞をたくさん蠢かしている生命には魂は宿らず、いつも使っていたギターとか、鉛筆とか、帽子とかに宿るイメージ。
では言葉や歌はどうだろう。
発した瞬間に消えるから、聴いた人のシナプスに電気信号になって少し残る。人は放電を繰り返すから言葉や歌は体から抜けていく。
そこに魂を感じているのだろうか。
ラーメン屋がよく麺やスープに魂を込めるとか言う。そう嘯いたほうが美味いかもしれないと思うのは何故だろう。
魂は込めるものではなくて見せるものでありたい。
いずれ放電する。
そもそも魂はあるのかな。
でも一回だけ魂はあるかもなぁと信じ始めた出来事があって。
それはまたいつか書こうかな。